今朝の新聞に、俳優の杉良太郎氏が、6月7日に運転免許証を返納したとの記事があった。
今年8月に75歳になる同氏は、高齢者の運転による交通事故があとを絶たない状況を鑑みて、誕生日を待たずに前倒しして返納したそうだ。
本人自身、70歳の免許更新時の高齢者講習で反応が遅くなっていることに気付き、75歳で返納しようと決めていた、とのこと。
自分の母親も、昨年に75歳の誕生日を迎える前、更新時期が迫っていたが、どうしようか迷っていた。自動車はほとんど運転していないペーパドライバーで、自転車の利用が多かったが、父親から、もしもの時のために持っていてほしい、と頼まれたらしい。
そんな姿を見て、私からは、返納するよう勧めた。
更新しても費用がかかるだけだし、普段、自転車を利用しているのであれば、これからも自動車は利用しないだろう。何よりも、普段、慣れていない運転をすること自体が危険だ、特に高齢になればなるほど・・・など説得して、ようやく返納した。
返納後、運転経歴証明書の他、マナカの2,000円券などいくつか景品をもらえて、かえって喜んでいた。
その母親が、有名人は返納されるだけで新聞に載るなんていいねえ、と皮肉っていたが、その効果はかなり大きいと私は思う。
一般人が何百人返納しても対して影響はないと思うが、有名なあの人も返納したのなら・・・と、後に続く人も増えるかもしれない。杉良太郎氏のファンなどは特に。
そうでなくでも、ここ数カ月の間にも、高齢者の自動車運転による死傷事故が何度も起きている。年齢を聞くと驚くが、死亡事故を起こしたドライバーの中には、それこそ、平均寿命をゆうに超えた87歳の男性も居た。
免許返納だけでなく、国や自動車業界の働きかけも必要だと思われる。最近、自動運転の自動車の開発が進んでいるが、高齢で運転に不安のある者については、自動運転車の使用を義務付けして、代わりに助成金を出して資金援助するなど、いろいろ方法はあるはずだ。
政府も、消費税増税に躍起になっているが、こういった人命に関わる問題にも、もっと関心を持ってほしいものだ。
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