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執筆者の写真Writer.katsu

香港デモの影響

更新日:2019年11月3日

香港で6月9日に大規模デモが発生した。

デモ参加者は100万人を超えたとのことで、その後の動向についても気になっていたところだったが、今日の新聞で、逃亡犯条例の改正は先送りするとの記事があった。


そもそもの発端は、香港政府の林鄭行政長官が、逃亡犯条例を改正すると発表したことによる。改正案は、台湾で殺人を起こした香港人の犯罪容疑者の身柄を、中国本土に引き渡すこともできるようにする、という内容であった。


これがなぜ市民の逆鱗に触れたのか。

理由をたどると、中国の複雑なお国事情に行きついた。香港は中国国家の特別行政区という形、つまり中国の領土でありながら、行政については独立しており、一国二制度の体制をとっている。


今回の逃亡犯条例の改正が実現すれば、逃亡犯は中国本土へ引き渡されることもありうる。つまり、香港人の犯罪者が香港の指揮下から外れ、中国の法律で裁くことが可能になり、これが拡大すれば、今まで中国の行政からは独立していた香港が、行政の面においても支配下におかれてしまい、いずれ完全に中国に支配されてしまうことになる。


香港市民としては、そんなことはさせまい、と6月9日にデモに集結し、これがあっという間に100万人に膨れ上がったのだ。


デモは鎮圧されたものの、このまま改正案を通してしまうと、市民たちは何をするか分からない、との林鄭氏の周りの者たちからの助言もあり、改正は先送りとなった。


しかし、あくまで先送りであり、撤回ではないので、予断を許さない状況だ。

市民の中には、撤回にならない以上は、まだデモを続ける市民も居るらしい。


逃亡犯条例を撤回しなければ、ちょうど30年前、中国で民主化を求める市民と警察とが衝突したことにより起きた、天安門事件の二の舞にもなりかねないのではないか。



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