ウーバーイーツという飲食宅配代行サービスの会社は、配達員と雇用関係にない。
つまり配達員は労働者ではなく個人事業主という立場のため、労働環境が不安定になっているらしい。
例えば仕事中の負傷について、会社と雇用関係にある労働者なら労災保険を適用され、医療費などを負担しなくて済む他、休業中も補償金が入る。
しかし個人事業主の立場ではこういった労災保険は一切受けることができないのだ。
こういった問題に対して、ウーバーイーツ内で傷害補償制度を設け、治療費を25万円を上限として補償すると決めた。
しかし、例えば大きな負傷をして入院することになると、1カ月で軽く100万円は超える。
こういったことに不安を感じた配達員たちが、ウーバーイーツユニオンという労働組合を立ち上げたとのこと。
海外でも既にこのような動きがあるらしく、ライドシェアサービスの本家、米国では、昨年に運転手の労働組合が結成されているようだ。
また、英国でもライドシェア運転手への最低賃金の支給や有給休暇の権利を認める判決が出ている他、フランスでは同様の事業所に対し、労災保険料の負担を義務付けるなどしているらしい。
新しい働き方が出てくると、その都度、何らかの問題が生じてくるという一例だろう。
私も、ライターとして発注者から仕事を任されるのだが、形態としては個人事業主で立場的に外注ということになるので、ウーバーイーツと通ずるところもある。
しかし幸いにして、私は自宅など安全な場所で仕事ができるので、このような問題は生じない。
ただ、金銭面での問題がある。
1件ごとの原稿料が安く、良くてせいぜい3,000円程度。
1件の完成に数日かかるので、並行して複数の発注者から仕事をもらっていても、1週間で1万円もいかないだろう。
最低賃金という概念はないため、気楽に仕事ができる代わりに、金銭的な問題がつきまとう。
そのため、外注以外に自分で稼げる方法を模索中である。
使う方と使われる方、双方が満足する関係というのはなかなかないように思える。
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