デモ活動が続いている香港で、駐留している中国人民解放軍が初めて動いたとのこと。
11/16に、香港の学生らが路上に設置した障害物の撤去作業を始めた。
そもそも中国人民解放軍は、治安維持や災害救助のために香港政府からの要請があってはじめて出動するという。
この趣旨から考えると、デモを鎮圧する目的があるのではないかと勘ぐってしまう。
しかし香港メディアから取材を受けた解放軍は、あくまでも自主的な参加であると主張しているらしい。
実際に解放軍が出動した実績は、去年の台風が襲来した後の復旧作業以来、2回目というから、自主的とは言ってもただごとではない気配だ。
彼らの真意はどこにあるのか。
民主派は、1国2制度の高度な自治を侵す行為だ、と強く反発して警戒を強めているらしい。
立法会でも、香港基本法に違反した行為として、政府の見解を問う考え、とのこと。
警察によるデモ鎮圧の動きに加え、こういった武力介入が加われば、香港市民の反発はさらに強まるのではないか。
一方、過日、警察が大学に攻撃を加えたことを受けて、学生らの一部は大学キャンパスに立てこもっている。
香港理工大学では、11/14に警察から催涙弾を放たれてから、学生たちが300人とどまって、夜通し交替で警察の突入に備えているという。
香港中文大学では、11/11以降、警察と学生が激しく衝突していたが、11/16に学生らが校内から退去した。
香港大学では12月に予定していた卒業式の中止を決めたという。
大学までこれほど影響を受けるとは、規模が膨れ上がっているように見受けられる。
日本でも昔、学生運動が盛んであったらしいが、これほど激しい対立はあっただろうか。
双方の間に立って話し合いによる解決を進められるような機関などがあれば、お互いもう少し平和的に相対できると思うのだが。
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