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執筆者の写真Writer.katsu

コンビニ業界は脱24時間なるか

更新日:2019年11月3日

今朝の新聞に、公正取引委員会が、コンビニの実態調査に乗り出す動きである、との記事が掲載されていた。

今年の2月、セブンーイレブンの大阪市内の店主が、本部の制止を振り切って時間短縮に踏み切ったことが事の発端であったのだろう。


コンビニの人手不足は、何年も前から問題になっていた。私が行くことのあるセブンーイレブンなどのコンビニの店員も、数年前から日本人は半分以下で、東南アジア系の人種かインド人らしき外国人が目立ち始めていた。

それほど、日本人の店員を確保することが難しくなっているように見えた。


さらに人手不足が進んでいるコンビニでは、昼も夜も関係なく、ほとんどオーナーしか見ない。この店は大丈夫なのか?と、客の立場ながら心配してしまった。


深刻な人手不足の中、ほぼオーナー夫婦のみで運営していた、とあるコンビニでは、奥さんの方が、過労で脳血管疾患を発症して死亡してしまったケースもあると聞く。


このような状況の中でも、大手コンビニの本部は、契約違反になるからと、一向に24時間営業を見直す気配はなかった。

大阪のオーナーが時間短縮を決行したのは、ある意味、自分の命を守るための自己防衛であろう。コンビニ業界の今までの経過から、あえて表現した「命を守る」という表現は、決して大げさではない。私見ながら、このオーナーは正しい選択であったと思う。


セブンーイレブン本部が24時間営業にこだわるのは理由があるらしい。そもそもブランドイメージとしてある「24時間営業していて、いつでも開いているコンビニ」であることを堅持したいためであるようだ。

しかし、時代は変わりつつある。


ただでさえ人口が減少しつつある日本で、労働力人口も減っている中、人手不足の問題をなおざりにしておきながら、まだ24時間営業にこだわる。


個人的には、コンビニ大手の本部に問いたい。「24時間営業が大事か、それとも、オーナーの命が大事か、どちらを選択する?」

普通の人間の感性なら、後者を選ぶであろう。


公正取引委員会が調査に乗り出せば、大手コンビニ本部は、各店舗のオーナーとの契約内容に関する実情について見直さざるを得なくなるであろう。

しろうと目に見ても、恐らく現在の両者の契約内容は、本部側に優位にできているように見えるからだ。

ただ、公正取引委員会が動くと知って、さすがに本部も態度を軟化させ、「柔軟に対応する」とはしているようであるが。


大手コンビニのうち、ローソンはすでに対策を始めており、セルフレジなど、無人コンビニの設置も、一部の店舗で検討しているそうだ。


セブンーイレブンは、業界トップの地位にあぐらをかいて、現状を改善する真摯な態度に欠けているのではないだろうか。大阪の時間短縮営業の件の後、代表者が交代した。この機会に、今一度、オーナーたちとも真摯に向き合って、協力してコンビニ業界の改善に努めるべき時が来ていると思われる。



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