今年のアマゾンの森林火災は例年よりも大規模で、8月までの8カ月間だけで九州の面積を超える範囲が焼失したという。そして既に昨年の1年分を超えているそうだ。
以前にも書いたが、アマゾンの開発を進めるあまり、違法な伐採を進めているのがその大きな原因らしい。
しかも、ボルソナーロ大統領自身が、景気の低迷を回復させるために開発を優先させていることがその大きな要因となっていると、環境保護団体が避難しているのだ。
ここ最近、米国や英国など、1国の長たる者が独断的な考えを推し進めて、国民などの反発を買う例が増えているようだが、ブラジルもその傾向があるようだ。
森林火災が増える仕組みは、まず、開発を進める過程において、開発業者が貧しい木こりを多く雇って違法に伐採させて販売する。
そして木がなくなった場所を放火する者が現れ、跡地を牧場や農地にする。
この仕組みにより火災も増える一方であり、アマゾンの森林もどんどん削り取られてゆく。
また火災による二酸化炭素排出量も相当なものらしい。
今年の8月までの8カ月間の排出量は、2000万台をゆうに超える自動車が1年間に排出する量に相当するとか。
数字が大きすぎてあまりピンと来ない部分もあるが。
とにかく、地球温暖化を促進させていることは間違いないだろう。
この状況を見て、国内では環境保護団体が、国外では主要7カ国首脳会議で議長国フランスがボルソナーロ大統領を非難した。
この動きにより、さすがに大統領も一時的な野焼き禁止令を出した。
しかしこれも焼け石に水のような気もする。
違法な森林開発を取り締まらなければ、大規模な森林火災は今後も続くだろう。
ボルソナーロ大統領は、世界的にも影響が出かねないこの状況をどれほど深刻に考えているのだろうか。
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