英国のEU離脱期限が10月末に迫っており日にちがなくなってきたが、10/19に協定案の審議が行われ、予想通りというか、離脱延期の支持が多い状態で可決。
協定案は下院の承認を得られない形となった。
この場合、本来はこの協議において、首相がEUに離脱の延期を申請しなければならないのだが、10月31日まで日にちが残されているので、ジョンソン首相はまだあきらめない姿勢のようだ。
ジョンソン首相は協定批准に向けた手続きを10/21から進め、あくまでも10月31日に離脱を目指すとのこと。
しかし首相が離脱の延期をEUに申請しなければ、裁判所が介入して要請を命じる可能性もあるようだ。
国内での勝負はほぼ決しているのに、こうなると、ジョンソン首相も往生際が悪いということになるのではないか。
ただ、もしジョンソン首相が裁判所の要請に従って離脱期限の延長を申請しても、EUが、既に3度目となる延長を受け入れるかどうか分からないとのこと。
どちらに転んでも、英国にとってはあまり分が良くない話になりそうだ。
この混乱による影響を最も受けるのは英国経済界と言われている。
もし合意がないままEU離脱期限が来たら、関税が復活してしまい、物流は大混乱になるという。
その場合、2021年には英国のGDPが3.5%、EUは0.5%下がる試算となるようだ。
英国政権と議会、EUとの3つ巴の混乱によって最も打撃を受けるのは英国経済界やEU諸国になることを念頭に、各々が折り合いをつけることは考えられないものか。
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